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SFTS(重症熱性血小板減少症候群)について

2025.08.04
その他
🐾【要注意】SFTS(重症熱性血小板減少症候群)って知っていますか?

 🌞こんにちは!暑い日が続いていますが、皆さまとワンちゃん・ネコちゃんは元気にお過ごしでしょうか?

 夏はお散歩やアウトドアが楽しい季節ですが、マダニがもっとも活発になる時期でもあります🐜💦
 今回は、この季節に特に注意していただきたい感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」についてご紹介します。

 大切なご家族(ペット)と人間の両方に関係する、とても重要な話題ですので、ぜひ最後までご覧ください!

 🐶 SFTSってなに? SFTS(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome)は、SFTSウイルス(SFTSV)によって引き起こされる感染症で、 主にマダニに咬まれることで感染します🐜 

 マダニは、山や草むら、公園などに生息しており、特に春から秋にかけて活動が活発になります。 
吸血前はわずか数ミリの小ささですが、吸血すると豆粒大にまでふくらみます。 その変化はなかなか衝撃的です。 

 📸 マダニの吸血前と吸血後の比較写真
 左側が吸血前(小さく平たい)
右側が吸血後(丸くふくらんだ状態) 

 このように、吸血前のマダニは非常に小さく目立ちにくいため、見落としてしまうことがよくあります。 吸血されている間に感染リスクが高まるため、早期発見と予防がとても大切です。

 🗾 流行地域は? SFTSは日本国内では2013年に初めて報告されて以降、毎年発生が続いています。 以下の地域で特に多く報告されています: 
 🧭 九州地方(宮崎県、鹿児島県、大分県など) 
 🗾 中国・四国地方(山口県、愛媛県、高知県など) 
 🏞️ 近畿南部〜中部、関東南部でも散発的に確認 
 
📌 これらの地域では、SFTSウイルスを保有するマダニの生息が確認されており、感染リスクが高くなっています。 

 🐕‍🦺 犬や猫も感染するの? はい、犬や猫もSFTSに感染することがあります。 特に、外に出るネコちゃんや、草むらなどに立ち入るワンちゃんは注意が必要です。

 最近では、感染した猫から人にSFTSが感染したとされるケースも報告されており、 ペットを介した人への感染リスクも懸念されています。 

 🐱🐶 ペットに見られる症状は? 犬や猫がSFTSに感染すると、以下のような症状が見られることがあります: 
 発熱 
 食欲不振 
 嘔吐・下痢 
 元気消失 
 黄疸 
 呼吸の異常(重症の場合) 
 
⚠️ 特に猫では重症化しやすく、致死率が非常に高いとされています。 現時点で有効な治療法が確立されていないため、早期発見と予防が非常に重要です。 

 😷 人に感染するとどうなるの? 人がSFTSに感染した場合の主な症状は以下の通りです: 
 発熱 
 倦怠感(だるさ)
 吐き気・嘔吐 
 下痢 
 頭痛 
 血小板や白血球の減少による出血傾向 

 潜伏期間は通常6日〜2週間程度。 
致死率は約20%前後と非常に高く、高齢者や基礎疾患のある方では重症化のリスクが増します。 

 🛡️ どうやって予防すればいいの? SFTSにはワクチンや特効薬は存在しないため、予防が何よりも大切です。 
✅ 草むらや山へ行くときは、肌の露出を控えた服装を心がけましょう 
✅ ペットには動物病院で処方されるマダニ予防薬を使用しましょう 
✅ 散歩後や帰宅後は、ペットの体にマダニがついていないかチェックしましょう 
✅ 万が一マダニを発見した場合は、無理に取らず動物病院や皮膚科で除去してもらいましょう 

 📝 最後に SFTSは、人にも動物にも命の危険がある感染症です。 でも、しっかりとした予防を行うことで、感染のリスクを大きく減らすことができます。 

 🐾 この夏は、大切な家族(人も動物も)を守るために、マダニ対策を徹底しましょう! 

 ご不安な点やご相談があれば、どうぞお気軽に当院までご連絡ください😊